毎日届く確認メッセージに疲弊する日々
スマホの通知が鳴る。また彼からだ。
編集部が取材したサキ(仮名・30歳)は、マッチングアプリで知り合った33歳の男性と付き合い始めた。彼は誠実で優しくて、初めての彼女だと素直に話してくれた。
最初は新鮮で可愛らしいなって思ってたんです。
サキはそう振り返る。でも1週間もしないうちに、毎日のように確認メッセージが来るようになった。
今日何してた?
他の男と話してないよね?
友人との飲み会を伝えると、彼からすぐに返信が来る。
楽しそうでいいね。でも心配になる。
返信が1時間遅れただけで、追撃のメッセージ。
大丈夫? 嫌われた?
信用されてない感覚が積み重なる
話を聞いて驚いたのは、サキがどれほど説明に疲れていたかだ。
信用されていないみたいで、いちいち説明するだけで疲れるんです。
サキの声は少し疲れていた。徐々に連絡を減らしていったけど、彼からのメッセージは増える一方だった。
取材で見えてきたのは、恋愛経験のなさが自信のなさに繋がり、相手を過度に気遣わせる形になっているという事実だった。
すべて丸投げされるリード役の重さ
編集部のユイ(28歳)が話してくれたのは、初デートの衝撃だった。
職場近くのカフェで出会った31歳の男性と関係を深めた。彼は恋愛経験がほとんどなくて、初デートで何度も聞いてきた。
どうしたら喜んでくれるかわからない。
ユイさんが決めていいよ。
店選びもすべて丸投げ。
先生役になる違和感
会話も私の話を聞くばかりで、自分の趣味や意見をほとんど出さないんです。
ユイはこう語る。
ある日、疲れて早めに帰ろうとした。今日は疲れたから早めに帰るねって伝えたら、彼が落ち込んだ。
俺のせいかな…
フォローするのに30分かかった。ユイの疲労がピークに達したのはその時だった。
リードする側に回り続けるのがしんどくて。男性として少し頼ってほしいのに、いつも私が先生役みたいで。
彼の優しさは本物だった。でも経験不足からくる受け身の姿勢が、女性に負担をかけていた。
過度な確認と自己否定の無限ループ
アヤ(35歳)が婚活パーティーで知り合った36歳の男性は、デート中に逐一確認してきた。
この服、どう思う?
この話題、つまらない?
アヤが軽く褒めると、彼は疑うような返事を返してくる。
本気で言ってる?
いちいち教える面倒さ
食事の支払いでも細かく聞かれた。
いくら出せばいい?
割り勘でいいよね?
アヤはこう話す。
いちいち教えてあげるのが面倒で。自然にリードしてほしいんですよね。
彼の誠実さは魅力的だった。でも女心の読み取りが苦手で、アヤが常に気を回す関係になった。
3ヶ月ほどで自然消滅しました。
アヤの言葉は淡々としていたけど、疲労の色が滲んでいた。
卑屈な態度が伝染する疲労感
リカ(26歳)は、大学のサークル後輩と付き合い始めた。彼は恋愛経験ゼロで、リカの小さな変化に過剰に反応した。
髪型変えた? 可愛い! でも俺に似合うかな…
喜びつつ不安を混ぜてくる。LINEは朝から夜まで頻繁に届く。
リカが仕事で忙しいと伝えると、彼は自分を責めた。
俺、邪魔かな。
励ます側に回るだけで消耗
励ます側に回るだけで消耗するんです。
リカはそう打ち明けてくれた。
過去の恋愛話を聞かれた時、彼の反応が最悪だった。
俺より経験豊富で羨ましい。
卑屈になる彼を見て、リカはストレスが溜まった。
そんな話したくないのに…。
結局リカは距離を置いた。
彼の自信のなさが伝染して、自分まで疲れちゃって。
過度な慎重さが恋愛を楽しめなくする
マイ(31歳)が共通の友人を通じて知り合った32歳の男性は、女性とどう接していいかわからないと言った。
デートプランをすべてマイに任せて、キスやハグのタイミングも許可を求めてくる。
いい?
最初は可愛いと思いました。
マイはこう語る。でも毎回リードする側になると、疲れてきた。
恋愛を楽しめないんです。男性に甘えたいのに。
もっと自然にと伝えたら悪循環に
マイがもっと自然にって伝えたら、彼はさらに自信を失った。
誠実だけど、疲れるタイプでしたね。
マイの言葉は冷静だったけど、どこか寂しそうだった。
会話のキャッチボールができない孤独
ナナ(34歳)がマッチングアプリで出会った29歳の男性は、会話で自分の話ばかりになりがちだった。
俺の趣味、面白いよね?
確認を求めてくる。ナナが別の話題を振ると、彼は戻す。
それより俺の話聞いて。
ナナは疲れた表情で話してくれた。
キャッチボールができなくて、話してて疲れるんです。相手の興味を引こうとする努力が足りないなって。
彼は良い人だった。でも経験不足から自分の世界に閉じこもりがちで、ナナが常に話題を広げる役目になった。
母親みたいな関係に恋愛感情が薄れる
編集部のケイ(37歳)が習い事のクラスで知り合った38歳の男性は、どうしたらいいと思う?とアドバイスを求めることが多かった。
デートでは彼が緊張しすぎて無言の時間が長い。ケイがフォローするのに必死だった。
手取り足取り教える関係が続くと、母親みたいで恋愛感情が薄れるんです。
ケイはこう実感した。
彼の純粋さは魅力的だったけど、女性に頼りきりの姿勢が負担になった。
依存的な重さに耐えられない
ミユ(29歳)は、職場の後輩と付き合った。彼は経験がなくて、ミユの予定に過剰に合わせた。
俺でいいの? 他の人いたら言って。
不安を口にする。友人との予定を優先すると、彼はストレートに伝えてきた。
寂しい。
ミユは話す。
自分の時間を楽しめなくて。
彼の愛情表現はまっすぐだった。でも経験のなさが依存的な重さとして現れた。
バランスが取れなかったんです。
ミユは別れを選んだ。
優しいけど続かない本当の理由
取材を重ねて見えてきたのは、恋愛経験がない男性と付き合うと疲れる理由が明確だということだった。
自信のなさからくる過度な確認や不安の連発。女性が信用されていないと感じて、説明や安心させるコストを払い続ける。
受け身すぎる姿勢。デートプランや会話の主導権をすべて女性に委ねて、リードする側が常に負担を抱える。
会話のキャッチボールが成立しにくくて、自分語りや無言の時間が増える。女性が話題を広げ続ける必要が出てくる。
女心の読み取りが苦手で、微妙なサインに気づかない。逐一教えなければならない。
支払いやプレゼントの金額、タイミングなど細かいことを聞きすぎて、女性が先生役になってしまう。
誠実さが裏目に出る瞬間
経験のなさが誠実さとしてプラスに働く場合もある。でも自己肯定感の低さが卑屈な態度や依存を生んで、女性のメンタルを消耗させるパターンが目立つ。
多くの女性が最初は新鮮で可愛いと好印象を抱く。でも時間が経つと、刺激がない、ドキドキしない、手間がかかるって感じて冷めてしまう。
疲れる関係から抜け出すヒント
編集部が取材した女性たちが口を揃えて言うのは、優しいけど疲れる、いい人だけど恋愛対象として続かないということ。
男性に甘えたい、リードされたいという欲求が強い女性ほど、経験のない男性がそれを満たせないギャップにストレスを感じる。
解決のヒントを聞いた。
男性側は少しずつ自分の意見を出して、リードする練習をすること。女性側は期待しすぎず、優しく指摘しながらサポートする姿勢が有効だって。
ただし、無理に続けると双方が消耗する。相性が合わないと感じたら早めに距離を置くのも一つの選択だ。
恋愛経験がないことは決してダメなことじゃない。努力次第で魅力に変えられる。
でも自覚せずに同じパターンを繰り返すと、相手を疲れさせやすい。
経験のなさを武器に、素直さと誠実さを活かせば良い関係が築ける。

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